虫歯治療 

更新日:2018年10月22日

ピクチャ 8

非歯原性歯痛 

<筋筋膜性疼痛症候群> 
激しい運動等の過負荷(歯ぎしりや噛みしめ)により、筋肉が
微少損傷を受けた場合、その部分の筋肉が収縮して、一般に言う
筋肉痛の症状が現れ、通常は数日から数週間で自己回復します。
しかし、回復の過程でさらに過負荷をかけたり、冷やしたりして
血行の悪い状態にすると、この収縮が元に戻らなくなり、筋肉が
拘縮状態になり痛みを発生し続けます。
この状態を「筋硬結」と呼びます。
筋硬結部位へ力を加えると強い痛みを感じる事から、この状態の
部位を「圧痛点」と呼びます。

この病気の特徴のひとつに、痛みは筋硬結部位だけでなく、
広い範囲に及ぶ「関連痛」があります。
圧痛点の中で、物理的に力を加えると周辺部まで強い痛みを
感じさせる点を特に「トリガーポイント」(発痛点)と呼びます。
関連痛の疼痛の程度の感じ方は人それぞれであり、同じ人でも
時間の経過と共に、疼痛の種類、疼痛の部位が変化する場合が
あります。
治療の開始が遅れることにより、痛みの信号を脳に長時間に渡って
入れて慢性化させてしまいます。(Wikipedia改)


<非歯原性歯痛
の疫学> 
歯痛で来院する患者さんの約10%が、非歯原性歯痛であったとの
調査結果があります。
非歯原性歯痛の中の約90%は、筋痛・筋膜痛であったとの調査
結果があります。


<非歯原性歯痛
の治療法> 
歯ぎしりや噛みしめが原因の場合には、「スプリント
(マウスピース)治療」が有効なことがあります。




[デンタルフォビア歯科恐怖症]  
デンタルフォビア歯科恐怖症の人の中には、笑気
吸入鎮静法」が
有効なことが多いです。




象牙質知覚過敏症] 
  ・歯ぎしり(噛みしめ・食いしばり)
  ・歯周病に伴う歯肉の退縮
  ・外傷(打撲)
などによって、象牙質がむき出しになり、刺激を歯髄神経に
伝えやすくなった状態です。


<対策> 
  ・知覚過敏対策用薬剤の使用
  ・象牙質表面の封鎖カバー

根管治療  

<難治性根管治療の原因> 
  ・残髄(歯髄神経が残っている)
  ・感染根管(炎症が続いている)(細菌増殖が止まらない)
  ・歯根破折


<残髄> 
歯髄神経が残っている「残髄」は最も頻度の多い難治性根管治療
です。
残っている歯髄神経を取り除けば、痛みは止まります。
しかし、残っている歯髄神経を取り除いても、歯髄が再増殖する
ことが少なくありません。
鉄欠乏性貧血の患者さんに多い傾向があります。
歯髄の再増殖を止めるためには、「栄養医学療法」を行って
栄養状態が改善してから、残っている歯髄神経を取り除きます。
内科の血液検査にて貧血では無いと診断されても、栄養医学的には
鉄欠乏性貧血であることが少なくありません。
栄養療法にオリーブ葉エキスを追加すると効果がずっと高まります。


<感染根管> 
通常は抗菌薬(抗生物質)の使用で腫れや痛みは消退します
抗菌薬が効かない場合には、カンジダ菌感染の検査をします。


<歯根破折> 
歯科用接着剤の進化により、歯根破折歯の接着も可能になって
きました。


<根管
治療と咬合治療と>  
咬合(噛み合わせ)は虫歯の発生に大きな影響を及ぼします。
根管治療の上手い・下手よりも、クラウン(冠)に与える咬合
(噛み合わせ)の方がその歯の予後に対する影響が大きかったと
いう研究報告もあります。
根管
治療が成功しても補綴治療に失敗すると、トータルでの
治療成績としては44%に下がってしまいます。
つまり、常に噛み合わせを考慮して、初期虫歯の治療も根管治療も
進めなければならないことを示しています。

[歯髄神経を保存する特殊な治療] 

ドックスベストセメント> 
虫歯を全部取り除くと歯髄神経に到達してしまうような深い虫歯に
おいて、虫歯を全部取り切らずに一部を残し、ドックスベスト
セメントの抗菌作用によって一部残した虫歯を無菌化することに
よって、歯髄神経を保存しようとする治療方法です。


スリーミックス(3-Mix)> 
ドックスベストセメントと同じような治療法です。
虫歯を全部取り除くと歯髄神経に到達してしまうような深い虫歯に
おいて、虫歯を全部取り切らずに一部を残し、スリーミックスの
抗菌作用によって一部残した感染歯質を無菌化することによって、
歯髄神経を保存しようとする治療方法です。

[虫歯の原因] 

口腔関連疾患は
 ・「
力の側面」(咬合/噛み合わせ)
 ・「機能の側面」(態癖/生活悪習癖)
 ・「感染症の側面」
 ・「栄養の側面」
の混合疾患です。


<力の側面(咬合)> 
虫歯の初発部位や進行部位は、必ず噛み合わせ(咬合)が
関係しています。
通常は、強く接触する歯が虫歯になりやすい傾向があります。

また、奥歯の強く接触する歯を避けるように無意識に噛み方を
調整して、前歯が強く接触してしまい、前歯が虫歯になる
ことも少なくありません。

クラウン(冠)やブリッジ(固定式の入れ歯)を装着した場合には、
充分な噛み合わせの調整が必要になってきます。


<態癖(生活悪習癖)> 
片側噛みをすると、噛み癖側の顔の長さが縮むことは有名です。
このことを専門に研究している歯科医師によれば、口元に左右差が
生じるのに平均3年、目元に左右差が生じるのに平均8年かかる
そうです。
何らかの理由で噛み癖側が左右逆転し4〜5年経過すると、
口元は新しい噛み癖側が縮みますが、目元は昔の噛み癖側が
まだ縮んでいるので、平行四辺形の顔になるそうです。

態癖(生活悪習癖)は、歯並びや噛み合わせを悪化させて、
最終的には虫歯や歯周病の原因になります。

左右両側で均等に噛めるのが理想です。


<感染症の側面> 
虫歯は大なり小なり細菌感染が関係しています。
虫歯の原因は、ミュータンス菌ではなくて歯周病菌であるとする
考え方があります。
大きな虫歯ができた歯は、最も多く歯石がついていたり、最も
歯周病が進行していることが多いのは確かです。
虫歯の原因はミュータンス菌ではなくてカンジダ菌(真菌・カビ)
であるとする考え方もあります。
虫歯の穴の中の菌を調べると、ミュータンス菌よりもカンジダ菌が
多く検出されるそうです。


<栄養の側面> 
昔ながらの生活スタイルを守っている民族(いわゆる先住民)は
虫歯が極めて少なく、歯並びも良いことが多いのは何故でしょうか?
たとえ昔ながらの食事が軟らかい食べ物である民族においても
虫歯が極めて少なく、歯並びも良いのです。
民族独自のビタミンやミネラルが豊富な食事を摂る工夫やビタミンや
ミネラルを喪失しない伝承が歯や歯周組織、歯列や顎を守っているの
です。




[虫歯の原因探索検査] 

<力の側面(咬合)> 
歯の動揺度検査は、保険治療です。


<感染症の側面>
歯周病検査(歯周組織検査)は保険治療です。
カンジダ菌の培養検査も保険治療です。

虫歯は本当に減ったのか?] 

検診での診断基準が変わった>  
学校の歯科検診において診査方法・診断基準が変わりました。
明らかな穴(齲窩)が認められない歯は、虫歯と診断しなく
なりました。
エナメル質に穴(齲窩)が空いていなくても、象牙質が虫歯に
なっていることは多々あります。
企業歯科検診も、自治体の節目歯科検診の診査方法や診断基準も
学校の歯科検診に準じて変更になりました。
これによって、虫歯の発見が1/5〜1/10に減少しました。

しかし、象牙質が虫歯になっていることは事実ですので、実質の
虫歯は減っていません。
この状態でエナメル質に穴が開くと、巨大な齲窩が現れていきなり
抜歯適応という悲惨な状態になります。
気が付いた時にはいきなり抜歯の適応という症例が増えつつ
あります。


<フッ素の
功罪>  
フッ素は虫歯の発症を後年に遅らせます。
昔は小学校低学年で虫歯になった歯が、今は高学年になってから
虫歯になるようなイメージです。
低学年では歯磨きが上手にできなった子どもが、高学年になれば
歯磨きが上手にできるようになれば、虫歯を回避できます。
つまり、フッ素は虫歯を減少させる可能性があります。

一方、フッ素は歯の硬さを少々軟らかくする副作用があります。
長い目でみれば、プラスマイナスゼロかちょっとプラスかちょっと
マイナスかという微妙なところだと思います。


<保護者の
仕上げ磨き>  
虫歯予防・虫歯減少に最も寄与しているのは、仕上げ磨きをする
保護者が増えたことです。
唯一の弊害は、中学生になっても自分で歯を磨けない子どもが
出現しつつあることです。


<大人の歯磨き回数も増えている>  
昔は1日1回磨くか磨かないかという人が多かったのが、
1日2回は常識になり、1日3回以上磨く人も増えています。
当然、虫歯の予防に有効です。


<栄養状態>  
3大栄養素である炭水化物、タンパク質、脂質の摂取量が増えた
ために、「ランパントカリエス」は激減しました。
ランパントカリエスとは、虫歯が突然に発現し、しかも多数の歯が
同時に罹患し、齲窩(虫歯の穴)が急速に深部へ進行するタイプの
虫歯です。
いわゆる「みそっ歯」です。
哺乳瓶でジュースを飲ませることによって発症する「哺乳瓶虫歯」も
ランパントカリエスの一種です。

しかし、子どもも大人もビタミンやミネラルは全く足りていない
ため、長い目でみれば、いずれは虫歯になります。
虫歯の発症は遅くはなっていますが、虫歯の減少にはつながりません。

虫歯予防]  

虫歯予防は歯磨きと栄養です。


<歯磨き> 
「磨いている」と「磨けている」とは別物です。
それを判別するのは、「歯垢染め出し剤」です。
液状の物や錠剤タイプが市販されています。

歯ブラシの質も重要です。
軽症〜中等度の患者さんには、GC社製の「プロスペック」が
お勧めです。
「プロスペック」でしか磨けないとも言えます。
大学歯学部の教員と学生の80%以上が使用していたことからも
質の高さがおわかり頂けると思います。

必要に応じて、歯間ブラシやデンタルフロスも使用しましょう。


<栄養医学療法>
虫歯の予防にビタミンB6が有効であるとする研究があります。
10〜15歳の小児にビタミンB6含有のトローチを1日3回飲んで
もらったところ、プラセボ群に比べて、有意に虫歯が減少しました。
また、500人以上の妊婦について行った同様の実験でも、虫歯予防
効果が認められています。     

逆に、ビタミンB6欠乏で虫歯の増加や骨の変形が報告されて
います。(出典:日本ビタミン学会編/ビタミンの辞典)

ビタミンB6不足は、
  ・アルコール摂取
  ・経口避妊薬
  ・パーキンソン病治療薬のL-ドーパ
などで顕著に起こります。
ビタミンB6の吸収阻害や尿中への排泄促進によって、ビタミンB6
不足を生じます。
また、身体的・精神的ストレスによって、ビタミンB群の要求量が
高まるので、相対的にビタミンB6不足が起こります。
ビタミンB6が糖質代謝やアミノ酸代謝の多くの反応に関与して
いるためです。
ビタミンB6は細胞の核に作用するホルモンの様な働きもします。

ビタミンB6以外にも虫歯と関係のある栄養素がありますので、
ビタミンB6だけを摂取すれば良いという話ではありませんが、
少なくともビタミンB6の不足を予防した方が良いと思います。

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