[3Mix-MP法]
3Mix-MP法は、齲蝕の治療法のひとつである。 細菌を殺す3種の抗菌剤(3Mix)とマクロゴール(M)、 プロピレングリコール(P)の軟膏を混合することからこの名が ついた。
新潟大学教授の星野悦郎の研究によって病巣の無菌化が成功し、 仙台市の宅重豊彦が確立したとされている。 3Mix法の開発者である岩久正明は、自身の講演を聴いた宅重豊彦が、 3Mixを混ぜる材料MPの名前を付けて開発者と称しているのみで あると主張している。
一般に齲蝕の治療においては細菌に侵され変色した組織をタービン ドリル等で完全に切削し、樹脂などを使って該当部分を修復する 方法が用いられている。 しかし、切削のみでは歯質内の細菌を完全に除去できないという 議論もある。 もし、感染した歯質が残存していると、歯髄炎などを引き起こす 可能性もある。 また、齲蝕が象牙質に及ぶと、内部の象牙細管を通して痛みが 伝わる。 そのため、この部分を削るためには麻酔が必要となる。 また齲蝕がさらに深く歯髄に及ぶ場合、歯髄を除去して根管内を 消毒しなくてはならない。 このような処置にも麻酔が必要な場合が多く、全身疾患を抱える 高齢者などの場合、治療上の問題となる事もある。 そこで、なるべく歯を削らずにう蝕を引き起こす細菌を殺菌し、 歯髄の持つ本来の自己回復能力を生かした治療法として本法が 考案された。
ある程度進行したう蝕でも歯髄を保存できる場合もある。 切削するのをエナメル質と細菌に侵されて壊死した象牙質のみに 留めれば無麻酔で切削しても激痛を伴わない場合もある。 全ての症例に適応出来るわけではなく、厳密に判断していくと 症例が絞られてくる。(Wikipedia改)
[3Mix-MP法の治療手順]
(1)遊離エナメル質を除去する。 (2)齲蝕部分をEDTAで消毒し、水分を除去する。 (3)3Mix-MP薬剤を塗布し、セメントで裏層。 (4)接着性のセメントで充填。
残存する感染象牙質の細菌は薬剤が殺菌するのを期待して残す。 症状が軽快しない場合は通常の術式に従って抜髄になる場合もある。 (Wikipedia)
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