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[口腔がん 昭和大歯学部 新谷悟・主任教授に聞く 
                  自覚症状ないが・・・前がん病変に注意] 

(西日本新聞  2009年01月25日)


<自分で発見可能 早期ならほぼ完治>
口の中にできる「口腔がん」。
日本では年間約6000人がかかり、約3000人が死亡しているとされるが、自分でも見つけられる
場合があるという。
早期診断や治療に取り組む新谷悟・昭和大歯学部主任教授に聞いた。


<どんな種類がありますか>
舌がんのほか、舌と歯茎の間にできる口腔底がん、歯茎にできる歯肉がん、口の天井の部分に
できる硬口蓋がんなど、さまざまな場所に発生し、これらをまとめて口腔がんと呼びます。
日本ではがん全体の2〜4%を占め、部位別では舌がんが最も多いです。


<口の中の病気は虫歯や歯周病、口内炎ぐらいしかイメージできませんが>
その点が問題です。
口にがんが発生すると思う人は少ない上に、初期のがんなのに口内炎だと思い込んで
診断・治療が遅れるケースが非常に多い。
口の中は見えるし、感覚も発達しているので大丈夫だと思うでしょうが誤解です


<早期に発見される率は>
全体で20%ほど。
部位別では最も発見されやすい舌でも約23%で、口唇は約18%。
ほおの粘膜は約8%、歯肉は約6%しかありません。


<早期に見つかれば治りますか>
早期は治療すれば5年後の生存率は90〜95%です。
話したり飲食したりする口の大事な機能も、ほとんど障害を受けずに済みます。
しかし、進行がんでは約50%に低下し、舌を半分以上切除したり、顔や首などに大きな傷あとが
残ったりすることになります。
体のほかの部位から骨や皮膚などを移植して再建しますが、生活の質(QOL)の低下は
避けられません。
進行がんでは、切除や抗がん剤投与に加え放射線治療を1カ月以上続けることも多く、
平均入院期間は70日以上と、早期がんの3倍以上になってしまいます。
こうした現状から、私は早期発見の割合を今の20%から80%に高める『第二の8020運動』を
提唱しています」


<口腔がんの自覚症状は>
がん特有のものというのはなく、これが早期発見が少ない原因の1つです。
しかし、注意を要する症状はたくさんあります


<具体的には>
痛みはあまり伴わないものが多いのですが、早期がんでは潰瘍やびらん(粘膜のはがれや傷)が
基になって出たり、進行がんでは神経がやられて出たりすることもあります。
口内炎には気を付けてください。
通常は塗り薬などで長くても2週間程度で治りますが、持続するようなら要注意です。
出血は歯槽膿漏との区別が必要です。


<目で見て気付く変化は>
舌や歯肉、ほおの粘膜が赤くなったり白くなったりしたら、専門医に診てもらってください。
それぞれ紅板症、白板症と呼ばれます。
これらは粘膜の組織が、がんが発生しやすい状態に変化した『前がん病変』である可能性が
あります。
紅板症は周囲との境界が明瞭な鮮やかな赤色で、少し硬い感じがする
こともあります。
約50%は、既にがん化しています。
白板症も周囲との境界ははっきりしていますが、赤色やびらんが混じったものもあります。
こちらは6〜10%が、がんに変化すると言われています。


<ほかに注意することは>
かみづらい感じや、ほお、舌に動かしづらさを感じる、舌などにしびれやまひを感じる、
首のリンパ節の腫れが3週間以上続く、などの変化が表れることもあります。
中には非常に長い期間をかけ、ゆっくりがんになる場合もあります。


<変化に気付いたら>
怖がったり、恥ずかしがったりせずに専門医を受診してください。
口腔外科や頭頸部外科が思い浮かばなければ、まずは歯科や耳鼻咽喉科に行けば紹介してくれる
はずです。
注意してほしいのは、一度診てもらい、例えば口内炎だったとしても、完全に治るまで継続して
受診することです。
原因が分からない場合や、前がん病変で変化がない場合でも、最低3カ月に一度は受診して
ほしいのです。
われわれのところに来る進行がん患者の中には『近くの病院で大丈夫と言われていた』という
人が少なからずいます。


<口腔がんを自分でチェックする方法は>
月に一度でいいので、明るいライトと鏡を用意してやってみてください。
手をよく洗い、入れ歯などは外すこと。
唇とほお、歯肉は、まず上と下の歯をかみ合わせるようにした後、上と下の唇を軽く指で持ち、
唇の内側や前歯の歯肉を観察する。
次に口を開け指でほおを外へ引っ張り、上下の奥の歯肉とほおの内側を確認。
さらに歯肉は裏側まで観察-をやってみてください。
口蓋(口の天井)は、頭を反らして色の変化などを観察、指で触れてしこりや肥大も確認して
ください。
のどは『あー』と声を出し、奥の部分の色の変化や粘膜の異常を観察しましょう。


<舌は動くので難しそうですがコツは>
表面や左右の裏側は舌を前に出して見ることができます。
ガーゼやティッシュを用意して優しく挟んで引っ張り出し、変色や白・赤色の部分がないか、
傷が治らずに長引いている部分がないかなどを確認してください。
そのまま、舌の裏と下側の歯肉との間の粘膜も、見たり触ったりして異常がないか調べます。
特に慎重に見てほしいのが、舌や歯肉、舌と歯茎の間の口腔底です。
口の中以外にも、首や下のあごの辺りにこぶ状のものがないかを両手で触り、確認しましょう。


<専門医での検査や治療は>
口腔がんが疑われると、粘膜の組織の一部を切り取り顕微鏡で調べます。
診断確定には通常、数日から1週間かかりますが、われわれは翌日に結果が判明する迅速診断を
実施しています。
がんだと分かればその日のうちに内服の抗がん剤治療を始めます。
がんであれば、リンパ節や肺、肝臓などへの転移を調べるため、コンピューター断層撮影装置
(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)などによるさらに詳しい検査をして、その結果も合わせて
外科手術などの治療計画をつくります。
ただ通常は数週間かかり、この間に『無治療期間』が生じてしまいます。
早期の抗がん剤投与はこれを短縮する取り組みです。
放射線療法や免疫療法など、治療法は近年、大きく進歩しています。
それでも早期発見に勝るものはありません。





http://qnet.nishinippon.co.jp/medical/doctor/feature/post_18.shtml 














 

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