[安静唾液分泌と刺激唾液分泌]
安静時唾液は副交感神経の刺激によって分泌 されます。 タンパク質とカリウムイオンが多いのが特徴です。
一方、刺激時唾液=食事性反射唾液は、 主に副交感神経の刺激によって、少しだけ 交感神経の刺激によって分泌されます。 分泌量は無味無臭の条件下で安静時の4.5倍で、 実際の食事は有味有臭なので、教科書的には 10〜20倍です。 水分とナトリウムイオン、タンパク質が多いのが 特徴です。
安静時唾液は副交感神経優位の状況で、 刺激時唾液も副交感神経優位の状況で分泌される ことになります。
しかし、現代人は交感神経優位の人が多いので、 あるいは自律神経失調の人が多いので、 唾液分泌量は著しく減少することになり、 ドライマウス口腔乾燥症の人が増えることに なります。 さらに、唾液分泌量が少ない上に、唾液の性状が 悪化すると、唾液を飲み込み難くなり、 唾液過多を訴えるようになります。
食事中にドライマウス口腔乾燥や唾液過多の 症状が軽減するのは、食事が最も副交感神経優位に なる状況からです。 普段交感神経優位の現代人も食事中だけは 副交感神経優位になるのでしょう。
尚、交感神経優位や自律神経失調の最大の要因は、 血糖調節障害(血糖値乱高下)だと思います。
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