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歯の大きさと虫歯との関係
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歯の大きさの 指数
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死亡時の 虫歯&欠損歯数
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噛み合わせ
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男性の身長
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縄文時代の縄文人
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109
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0〜5%
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切端咬合
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158cm
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弥生時代の 渡来弥生人
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117
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15〜20%
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鋏状咬合 現代の正常咬合
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164cm
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鎌倉時代
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113
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推定5〜10%
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歯槽性突顎 上顎前突
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159cm
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室町時代
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112
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157cm
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江戸時代
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114 近畿が最大 東北が最小
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武士:8〜10% 町人:12〜18%
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156cm
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明治時代
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114
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155cm
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大正時代
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推定114
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162cm
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昭和一桁
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推定113
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前後生まれ
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117〜120
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15〜100%
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叢生
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170cm
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現在のモンゴロイドの歯の大きさ
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アイヌ民族
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琉球民族
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大和民族
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アボリジニ
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ピマ インディアン
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かなり小さい
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小さい
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やや小さめ 〜普通
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かなり大きい 但し 歯列も大きい
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非常に大きい
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<考察> 歯が大きいのは栄養状態が良いからか、栄養障害(栄養素不足)が原因か
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ほとんど全ての研究者は 歯が大きいということは、栄養状態が良いことを現していると考えています。
本当にそうでしょうか。 私は、歯が大きいということは、 栄養障害(栄養素不足)を表現していると考えています。
水耕栽培を肥料無しで行うとヒョロ長い植物が育ちます。
ヒトでも栄養素不足の両親から生まれて 栄養不足の状態で育つとヒョロ長い子どもが育つことがあります。 両親共に高身長であれば、子どもが高身長なのは当然です。 子どもの身長のほとんどは遺伝的素因で決まるからです。 しかし、 両親共に平気的な身長なのに 子どもがモデル体型に育つ場合があります。
歯の場合も、 栄養素不足の両親から生まれ、栄養素不足の状態で育つと ヒョロ大きくなるのではないかと 私は推測しています。
上段図のように 歯が小さい縄文人や鎌倉時代、江戸時代は 比較的虫歯が少ない時代です。 歯が凝縮して小さく丈夫に育ったからだと推測しています。
また、 同じ民族・同じ時代であれば、漁村の方が虫歯が少ないことは 調査で判明しています。 これは、 魚介類のミネラルやビタミンが、歯を丈夫に育てるからだと思います。
現代日本人は叢生(凸凹)歯列の人が70%を越えています。 顎の大きさも多少小さくなっていますが、 そうでもないという研究報告もあります。 原因のほとんどは歯が大きくなっていることでは 一致した見解となっています。
特に、 現代の子どもの歯が巨大化している現象は 小児歯科領域で驚きをもって迎えられています。 これは ミネラルやビタミンの欠乏が急速に進行しているサインだと思います。
下段図で コーカソイドよりも歯が大きいモンゴロイドの中でも 最も歯が大きいピマ・インディアン(アメリカ先住民)は、 世界一2型糖尿病が多い民族としてあまりにも有名です。 成人の70%以上が2型糖尿病と言われています。
糖尿病はミネラルやビタミンの欠乏が主原因であろうと推測しています。 摂取したエネルギーが、 ミネラルやビタミンの欠乏によって有効利用されないのが 主原因であろうと思います。
現代のピマ・インディアンの生活域は アメリカ合唱国〜メキシコの国境付近の内陸です。 おそらく魚介類の摂取が少ないのであろうと思います。
近代日本の中で最も歯が小さいのが昭和一桁世代です。 昭和9年生まれの人は、小学校5年生で終戦を迎えました。 昭和一桁世代の親世代は明治末期生まれで、 そこそこミネラルやビタミンのある食生活を送り、 昭和一桁世代も 永久歯の大きさが決まる小学校入学前は そこそこミネラルやビタミンのある食生活を送っていたのだろうと思います。
昭和一桁世代は成長期に低栄養だったために 若い頃から大病をして医療費をたくさん使って来た世代でもあります。 現在も医療費をたくさんたくさん使っている世代ですが、 寿命は短くありませんでした。 30年位前の研究者は、 成長期に低栄養だった昭和一桁世代は寿命が短くなるだろうと予想していましたが、 予想は外れました。
問題は、昭和一桁世代の子ども世代です。 私の世代です。 昭和一桁世代の栄養状況が、 低栄養〜やや改善の時代に生まれたわけです。 我々世代は、あまり医療費を使わなかった世代ではありますが、 寿命が短くなる可能性は少なくないと考えています。
もちろん、 歯の大きさから考えて 今の子ども達が長生きする可能性は低いと予想するのが 妥当だろうと思います。
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[歯の大きさと虫歯・歯並び・栄養との関係]
更新日:2014年1月9日