歯科インプラント治療  

ピクチャ 19

歯科インプラント治療の治療ステップ  

歯槽骨にインプラント体を埋入しますと、3か月から6か月で
骨とインプラント体とがくっつき安定します。
インプラント体の上に土台(アバットメント)を立ててクラウン
(冠)
を作っていく手順は、通常の補綴治療とかわりありません。

入れ歯用には特殊アタッチメント(磁石やボール式等)が
ついた土台も用意されています。
総入れ歯が安定しない時には、歯科インプラント治療が有効の
ことがあります。

既に歯がない所には、すぐにインプラントを埋入(成熟埋入)
できます。
抜歯した場合には、骨の状態や歯列の位置関係、咬合噛み合わせに
よって
  ・1〜2か月後の「超早期埋入」
  ・3〜4か月後の「早期埋入」
  ・5〜12か月後の「成熟埋入」
を選択します。

ピクチャ 20

インプラント治療の痛みや腫れ  

「成熟埋入」では痛まず腫れません。
成熟埋入の場合、炎症のない歯槽骨に炎症のないインプラント体を
埋入しますので、ひどい痛みや腫れはありません。

逆に、炎症が著しい
歯を抜歯する場合には、痛みや腫れは何倍にも
なります。

ピクチャ 21

[インプラントの咬合噛み合わせ]  

<多数歯欠損のインプラントの咬合噛み合わせ> 
義歯(取り外しの入れ歯)とインプラントとでは咬合が全く
異なります。
良く出来た義歯でも噛み切るのに力が必要ですので、咀嚼筋に
負荷がかかります。
咀嚼筋は収縮している時間が長くなり、咬合高径は低くなって
行きます。
それに伴って、入れ歯が当たって痛くなり、義歯調整を繰り返す
ようになります。

義歯からインプラントに替えると、インプラントは噛み切るのに
それ程力は必要ありません。
咀嚼筋の負荷が減るため、咀嚼筋は本来の長さに戻ります。
咬合高径も元に戻るため、インプラントの上に作ったクラウン
(冠)が低くなってしまいます。


<少数歯欠損のインプラントの咬合噛み合わせ>  
天然歯には「歯根膜」というクッション材があります。
歯根膜は、歯根と歯槽骨とを結合している繊維です。
また、歯根膜には「咬合圧センサー」があって、過大な咬合力から
歯を守っています。
一方、インプラントには歯根膜が存在せず、歯槽骨とダイレクトに
くっついています。
咬合時(咀嚼時)、天然歯は歯根膜の厚み分だけ沈み込みます。
インプラントには歯根膜が存在しないので、沈み込みません。
咬合調整(噛み合わせ調整)時、天然歯とインプラントとを
同じ高さで調整しておくと、咬合時(咀嚼時)にインプラントだけ
強くぶつかり、負担過大によってダメージを受けます。
歯根膜の厚み分だけインプラントを低くセッティッングしておく
必要があります。

歯根膜の厚みは部位(前歯か臼歯か)や年齢、咬合力、歯ぎしりの
程度、歯周病の進行度によって、元々異なりますし、継時的にも
変化します。
定期検診が必要な理由のひとつが、この咬合の変化への対応です。
歯根膜の厚みの変化をチェックするため、歯周病の検査(歯周組織
検査)や咬耗」のチェック、顎関節のゆるみや老化のチェック等が
必要になります。




[インプラントと金属アレルギー]  

歯科用インプラントはチタン製のため金属アレルギーはないと
考えられてきました。
しかし近年、歯科用インプラントにも金属アレルギーが存在する
ことが解ってきました。
それは、チタン製のインプラントの本体が原因ではなくて、
加工する際の切削工具やサンンドブラスト仕上げの材料が原因
であることが解ってきました。




[インプラントとフッ素と]  

歯磨剤のフッ素がインプラント体のチタンに反応して
インプラント体の脱落の原因になるのではないかとする研究が
増えています。
当院では、インプラント治療をした患者さんに対してはフッ素を
含有していない歯磨剤をお勧め致します。

ピクチャ 22

欠損補綴 



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