[認知症との関係]
ある種のタンパク質が増加することで、歯周病によって認知症が 悪化します。
[癌(全身)との関係]
歯周病を含む慢性炎症は癌の原因になる可能性があります。
国立がんセンターの調査で、食道がんの細胞からトレポネーマ・ デンティコーラという歯周病菌が高い割合で検出されました。
[心臓病との関係]
心筋梗塞や心内膜炎、心弁膜症などの原因になる可能性があります。 親戚や知人、当院の患者さんの中にも、虫歯や歯周病が原因と 思われる心筋梗塞や心弁膜症の発症例があります。
[血管との関係]
動脈硬化、動脈瘤、動脈解離、バージャー病などの原因になる 可能性があります。 心筋梗塞や動脈瘤などでは、病巣から歯周病菌の中で最も一般的な ポルフィロモナス・ジンジバリスが検出されます。 重度の歯周病患者では、炎症性タンパク質CRPが上昇します。 歯周病菌が体内で持統的に炎症を起こしている証明です。
[糖尿病との関係]
以前から糖尿病が歯周病の危険を高めることは知られていました。 近年、歯周病が糖尿病を悪化させることが解ってきました。 歯周病を治療すると糖尿病も改善するとの報告が増えています。
[骨粗鬆症との関係]
骨粗鬆症になれば歯槽骨も骨粗鬆症になるので歯周病が悪化する のは当然です。 一方、歯周病が骨粗鬆症を悪化させることも指摘されるように なってきました。
骨の鉄骨・鉄筋部分がコラーゲンです。 コンクリート部分が各種ミネラルです。 各種ミネラルも重要ですが、より重要なのはコラーゲンです。 コラーゲンの材料はタンパク質です。 コラーゲンの合成には、ビタミンC、亜鉛、鉄などが必要です。 歯槽骨や顎骨も骨の一部です。 歯周病予防にはコラーゲンが重要です。
[早産・低体重児との関係]
早産傾向の妊婦の羊水から、歯周病原因菌のフゾバクテリウム・ ヌクレアチムが見つかることが報告さえています。 また、妊娠中の重度歯周病や歯肉出血が死産と関係することが 解ってきました。
[ED(勃起不全)との関係]
歯磨きをせず口内を不衛生にしている人ほど勃起不全になりやすい と報告されています。
[HIV(AIDS)との関係]
歯周病の病原菌が作り出す酪酸が、潜伏しているエイズウイルス (HIV)を活性化させエイズを発症させる恐れのあることを、 日本大学の落合邦康・口腔細菌学教授らが突き止めました。
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