chartimage12


[Aさんタイプ]
   ほとんど自分の歯が残っています。
      グラフの青い部分は自分の歯による咬合力・面積をあらわしてします。
   よく歯磨きをしていて、メインテナンスリコールに通っています。
   プラークや歯石が少なく、口腔内悪玉細菌は少ない状態です。
      赤いグラフ部分は、口腔内悪玉細菌が少ないことをあらわしています。
   「
予防する人しない人」に登場する<A2:73歳現役会社役員>さんや、
   <A4:75歳:非常勤会社員>さんがこのタイプです。
   このタイプは症例数(患者さんの数)が少ないので一概には言えませんが、
   大きな病気をした人は全くいません。


[Eさんタイプ]
   青いグラフ部分が無いので無歯顎を示しています。
   黄色のグラフ部分は義歯(入れ歯)による咬合力をあらわしてします。
   義歯の噛む力は、天然の歯の1/2〜1/10程度です。
   適合した義歯(咬合力1/2〜1/3)を常時使用しているタイプです。

   このタイプは、比較的若い時に、不幸にして総入れ歯になってしまう
   ことが特徴です。
   しかし、このタイプも意外にも元気な人が多いのです。
   幸か不幸か歯が全く無いため、虫歯菌も歯周病菌も存在しません。
   口腔乾燥(ドライマウス)によるカンジダ(真菌)繁殖などに気をつければ、
   口腔内悪玉細菌は極めて少ない状況にあります。
   また、若い時に総入れ歯になったため顎堤(土手)が比較的残っているため、
   適合の良い入れ歯を作ることが可能な場合が多いのも有利な点です。

   <Mさん:80歳男性:現役自営業>
   <Kさん:87歳女性:週に2〜3万歩:自炊する一人暮らし>


[Dさんタイプ]
   無歯顎で総入れ歯を作って持ってはいるが、ほとんど使用していないタイプ
   です。
   理由は、入れ歯が合わない、違和感・異物感などでしょう。

   無歯顎なので、口腔内悪玉細菌は少ない状況にあります。
   消化器などの内蔵は丈夫なことが多いようです。

   しかし、入れ歯を使用していないため、アゴをほとんど使いません。
   咀嚼は第2の心臓と言われるように、噛むことと脳への血流には関連が
   あります。
   ほとんど噛まない>脳血流量の減少>脳機能の低下>認知症(痴呆)と
   いうパターンが見られます。

   また、脳血流量の減少に伴い脳梗塞を発症したと思われる人もいます。
   脳梗塞は血圧低下時や脳血流量の減少時に発症しやすいと言われています。


   

[Bさんタイプ]
   多くの歯を治療しているタイプです。所々にブリッジが入っています。
   そこそこ、或いはかなり良く治療してあるので、咬合力はかなり優秀です。

   一方で、元々の細菌数が多い、尚且つ磨き方が悪いために多くの歯の治療が
   必要になった訳です。
   ところがメインテナンスリコール(プロフェショナルケア)に通わないため
   口腔内細菌が多いため、全身の様々な疾患になる可能性が高くなります。

   
   虫歯が大きくなった時だけ、痛みが出た時だけ治療を受ける人がほとんど
   です。この時に、「この際だから徹底的に治療してください」という人は、
   一時的にせよ口腔内細菌が減少するため、多少危険性は減少します。
   でも、一過性に過ぎません。

   「痛む歯だけ! 痛む歯だけ!」と連呼するタイプの人は、その歯の治療が
   終了すると全部完璧に治ったつもりになりがちですが、口腔内細菌が多い
   のに変わりはないため、全身への影響が極めて高いままです。

   また、「本当は抜歯した方がいいと思いますよ」「先生そこを何とか」
   この繰り返しのタイプは、何とか噛めるようになったとしても、無理して
   残した歯やその周囲には細菌が極めて多く存在するため、徹底的な
   メインテナンス(プロフェショナルケア)を行わないと、細菌数をコント
   ロールできません。
     *高血圧
     *糖尿病
     *高コレステロール
     *心筋梗塞の疑い
     *癌の疑い
   で多剤服用中などという人は、この分類項目に多いような感じがします。


[Cさんタイプ]
   痛む時だけ治療を受けて、痛みが止まると放置。これを繰り返したため、
   多くの歯が根だけの状態(残根)のタイプです。
   
口腔内細菌が極めて多く、全身疾患の引き金になる危険性が高い状態
   です。

   「大昔に入れ歯を作ったけれど、その後何本も歯がダメになったから、
    合わない。使っていない。」 
   咀嚼が少ないため認知症の可能性も高くなります。その他の脳神経疾患や
   精神疾患にかかる危険性も考えられるタイプです。

   「先生、歯じゃ死なないから。痛くなったら、また来ます。その時は
   お願いします。」・・・・・・・本当に歯じゃ死なないでしょうか。


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脳卒中の患者さんの会にお邪魔してお話を聞く機会がありました。
問診をしてみると、20人の中で入れ歯や大規模のブリッジが入っていなかったのは
1名(女性)だけのようでした。
その女性も口唇閉鎖力(唇を閉じる力)が極めて弱く、夜間睡眠時口呼吸が疑われ
ました。
このことから、
  夜間睡眠時口呼吸>夜間ドライマウス>唾液による自浄作用低下>細菌繁殖
が推測されました。

また、過半数の人が入れ歯を入れているために、チューインガムを利用した
脳血流量増加を期待したトレーニングが出来ないことがわかりました。
チューインガムは入れ歯にくっつきやすく、入れ歯が外れてしまうためです。


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少し前まで肝炎・肝臓癌の原因はアルコール性が半分、ウイルス性が半分と
言われていました。
現在では、アルコール性が10〜20%、ウイルス性が80〜90%とされています。
今後、新しい原因ウイルスが発見されるかも知れません。


          NASH(非アルコール性脂肪肝)
脂肪肝は今まで、進展することのない良性な病態と考えられていた。
しかし脂肪肝の中には、
   *炎症を伴わない単純性脂肪肝
   *炎症を伴う進行性の病態である非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)
があり、近年注目を集めている。

NASHは飲酒歴がないにもかかわらず(1日エタノール換算で20g以下)、
アルコール性肝障害に類似した所見を呈し、約半数が進行性で10年間に約20%が
肝硬変へ進展していく病態である。

その病態には
   *肥満
   *糖尿病
   *高脂血症
など生活習慣病と大きくかかわっていることが知られている。
その有病率は欧米では脂肪肝(非アルコール性脂肪性肝炎を含む)が人口の20−30%、
非アルコール性肝炎が約3%程度と推測されている。
                (ここまで
NASHグループ
研究の紹介より)
              http://www-user.yokohama-cu.ac.jp/~nai3syou/NASH.htm

睡眠学の研究では、睡眠時無呼吸症候群の患者さんにNASH(非アルコール性脂肪肝)
が多く見られる傾向にあるようです。
このことから、
  夜間睡眠時口呼吸>夜間ドライマウス>唾液による自浄作用低下>細菌繁殖
という仮説が考えられ、糖尿病との関連も口腔内細菌を介して説明がつきます。


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ピロリ菌の発見・研究が2005年度のノーベル賞を受章しました。

これまで、胃潰瘍や胃癌は、
   *ストレス
   *食事
   *体質(遺伝)
などが原因とされていました。

しかし、国立感染症研究所の見解では、ピロリ菌以外で胃潰瘍や胃癌になることは
ないようです。
びらん(上皮粘膜に限局)はストレスでも起こりえますが、潰瘍や癌はストレス
では起こらないようです。

今後、新たなウイルスや原因細菌が発見されることはあっても、ストレス説が
復刻する可能性は低いようです。



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世界一の長寿国・日本。その理由は何でしょうか。
  *日本食が良かった(たんぱく質を含んだ日本食)
  *衛生先進国であった

江戸時代、上水道が最も整備されていたのが江戸だったようです。
ヨーロッパはローマ時代から上水道が整備されていたイメージですが、17〜18世紀
ころには江戸ほど整備された都市はなかったようです。

その頃、フランスではイタリアから伝わったスプーンやフォークが定着したよう
です。それまでは、手づかみだったようです。
(宗教上理由や主義主張で手づかみなのは全く別です)
糞尿は桶にためておいて2階の窓から道路に投げ捨てていたようです。
あまりに被害者が多かったために、「投げ捨てる前に通行人を確認して一声
かけるように」との法律が作られました。
道路に投げ捨てられた糞尿から足を守るためにハイヒールが発明されました。
糞尿の匂いから衣服を守るために香水が開発されました。

一方江戸では、糞尿を肥料として利用するリサイクル先進国であり、衛生国家
だったのです。


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人間が生きていく上で最も重要なことは、
   *栄養を摂取すること
   *酸素を取り込むこと
です。
この70〜80%が口を通して行っているのです。

本来、呼吸は鼻で行うべきものですが、発声の必要から人間では口でも行える
ようになりました。

そして、口呼吸の増加(悪化)に伴って、益々口腔内細菌が全身へ影響を
及ぼすことになることでしょう。


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原因不明の疾患や、ストレスが原因などと言われていた疾患は、今後の研究により
徐々に解明されて行くことでしょう。大きな方向性としては、
   *遺伝分野
   *細菌学・ウイルス学(口腔内細菌と全身疾患との関係)
   *免疫分野(唾液は免疫の代表)
   *脳神経分野(噛むことによって脳血流量の増加/中高年は前頭葉が活性化)


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