<喫煙者>やはり「死亡率高い」北海道の医師分析
(2006.06.02毎日新聞)
高血圧、高血糖、高コレステロールより、死につながりやすいのはたばこで、 受動喫煙でもアスベストやディーゼル排ガスを上回る被害が出ている。
北海道・深川市立病院の松崎道幸医師(呼吸器内科)が、6日までの世界禁煙 週間に東京都内で開かれている日本呼吸器学会で、こう訴える。 国内外の各種調査を分析した結果で「禁煙こそが最も重要な病気予防策だ」と いう。
松崎医師は、茨城県などが実施した調査に着目した。 40歳から79歳までの健診受診者約9万8,000人を、1993年から2003年まで追跡し、 検査値や生活習慣と死因を調べた結果、 喫煙者の死亡率は、吸わない人に比べて男性で1.6倍、女性で1.9倍 だった。これに対し、 高血圧や高血糖患者の死亡率は、1.3倍から1.5倍 だった。 肥満や高コレステロールでは、死亡率は正常な人と変わらなかった
特に「現役世代」ともいえる64歳以下の男性では、喫煙者の死亡率は吸わない 人の2.1倍に達した。 松崎医師は「男性全体の死亡の24%は禁煙していれば防げたと考えられる。 たばこが男性の早死にの最大の原因だ」と指摘する。
一方、喫煙者と同居し受動喫煙を受ける人の年間死亡率は、受けない人に 比べ、1.15から1.34倍に高まるとの調査結果が、ニュージーランドと香港で 出ている。 松崎医師によると、日本に当てはめると、10万人あたり170人から300人程度が、 毎年、受動喫煙の影響で死亡することになるという。
これに比べ、アスベスト(石綿)にさらされる職場で働いた人では、死亡増は 年間10万人あたり約100人、東京都心でディーゼル排ガスを吸って暮らす人は 同約6人と推定されるという。
松崎医師は「血圧や血糖が高いと健診で要治療とされるが、もっと死亡率が 高い喫煙は放置されている。 健診で喫煙の有無を調べて、禁煙を強く勧めるシステムが必要だ」と話して いる。
(文:高木昭午)
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