[ドライマウス口腔乾燥症の症状]
・パンやビスケットが食べにくい ・口の中や咽喉(のど)が乾く ・夜、口が乾いて目が覚める ・虫歯が増えた ・歯周病が悪化した ・味がおかしい ・味がしない(味を感じにくい)(味覚障害) ・舌が痛い(舌痛症) ・会話がしにくい ・口臭が気になるようになってきた ・風邪を引きやすくなる < 上へ戻る >
[ドライマウス口腔乾燥症の疫学]
ドライマウス口腔乾燥症の潜在患者数は800万人〜3000万人に のぼるといわれています。 < 上へ戻る >
[ドライマウス口腔乾燥症の検査]
(1)安静時唾液分泌量の測定 (2)刺激時唾液分泌量の測定 (3)シェーグレン症候群との鑑別 (4)口腔カンジダ症の検査 < 上へ戻る >
[ドライマウス口腔乾燥症の治療]
唾液の分泌量増加と性状改善を目的に「栄養医学療法」が 主な治療法です。
唾液腺マッサージも有効です。
漢方治療という選択肢もあります。 効く人には効きますが効かない人には効きません。
軽症の場合には、スプレーや軟膏などのドライマウス対策 グッズの活用も有効です。 < 上へ戻る >
[唾液腺マッサージ]
耳下腺は耳の前下方にあります。 指を回転させながらマッサージします。
顎下腺は顎角部の内側にあります。 親指で押して刺激します。
舌下腺は下顎前方の内側にあります。 親指で押して刺激します。 < 上へ戻る >
[ドライマウス口腔乾燥症対策グッズ]
・ウエットケア(スプレー) ・うるおーら(ジェル/リンス) ・バイオティーン(歯磨剤/洗口剤) ・オーラルバランス(ジェル/リキッド) ・コンクール(ジェル) ・オーラルアクアジェル(ジェル) ・ハニーウエット(ゼリー) ・オーラルウエット(スプレー) < 上へ戻る >
[ドライマウス口腔乾燥症の栄養医学療法]
唾液の分泌のしくみを考えると ・交感神経優位、自律神経失調を引き起こす血糖調節障害 ・腺房細胞から導管細胞への変化を引き起こすであろう栄養障害 がドライマウス口腔乾燥症の第1原因であろうと思います。
例えば、腺房細胞から導管細胞への変化、すなわち、唾液を作る 細胞が減少し、唾液を輸送する細胞が増加するのを防ぐには、 ビタミンAが有効です。 ビタミンAには、細胞が正常に増殖し、本来の役目をするように 誘導する働きがあります。
その他にも多くの栄養素が関連しているため、血液検査にて 患者さんの不足している、或いは過剰な栄養素を調べます。 < 上へ戻る >
[高齢者と唾液分泌量]
高齢になると少しは唾液分泌が減少しますが、日常生活に 支障の無い範囲で減少するというのが現在の考え方です。 つまり、高齢者だからドライマウス口腔乾燥症は仕方がない という考え方は間違いということになります。 < 上へ戻る >
[薬剤と唾液分泌量]
ほとんど全ての薬剤は多かれ少なかれ唾液分泌を減少させます。 特に、 ・抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬) ・風邪薬 ・精神科や心療内科で処方される薬剤 は、顕著です。 担当医と相談して、可能ならば ・薬剤の種類や量を減らしてもらう ・薬剤の種類を変更してもらう のが良いでしょう。 < 上へ戻る >
[小唾液腺分泌量低下と口腔乾燥感]
小唾液腺は唾液分泌量が少ないため(5〜7%)、これまでは 無視されてきました。 しかし、最近の調査研究では、小唾液腺の唾液分泌量が減少 すると、口腔乾燥感を訴える患者さんが増加するという結果が 出てきています。
小唾液腺や舌下腺は粘液性の唾液を分泌します。 ムチン等の糖タンパク質や他のタンパク質が多く含まれています。 ムチンは粘膜や歯に付着する性質があります。 ムチンは粘膜や歯を乾燥から防いでいます。 これを唾液の保護作用といいます。
タンパク質や糖タンパク質の合成・分泌が低下すると、唾液の 粘性が下がり、ムチンも減少して口腔乾燥感を訴えるように なります。 タンパク質や糖タンパク質の合成・分泌が低下は 栄養障害(栄養素不足)が第1原因です。 < 上へ戻る >
[安静時唾液分泌量と顎関節痛との関係]
安静時唾液分泌量が少ないほど顎関節症に伴う疼痛を訴える 割合が増加するという研究結果があります。 < 上へ戻る >
[ドライマウスを起す抗けいれん薬]
ブスコパン(アトロピン系鎮けい剤)(内蔵けいれん治療薬)は、 アセチルコリンを抑えることで副交感神経の作用を弱めます。 (抗コリン作用) < 上へ戻る >
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